RC-0システム説明

基本構造と特徴について

RC-0は従来のコンパネや鉄製の型枠を使用しません。【ゼロボード】とよばれる特殊複合板は「型枠」「断熱材」「内外装下地材」を兼ね備えた部材であり、型枠解体不要とし建物の高精度化と工期短縮を同時に実現しています。 工場でプレカットされたゼロボードは現場での加工を必要としないため専門工が不要です。多能工がゼロボードを組み立てることで工事全体の65%が完成するため人件費が大幅に削減されます。 これこそが建設業に製造業の考えを取り入れた次世代型高性能RC建築技術なのです。

『型枠は絶対必要である!』という常識を変えたモノコック構造

通常、型を使って製品を作る場合はどんな製品でも型枠は取り外します。しかしRC-0のゼロボードは型枠としての役目を果たした後はそのまま製品(構造体)となります。 そしてこの複合板は「断熱材」+「内装下地材」さらには「仕上げ材」となります。

「現場を工場にする」製造業の考えを取り入れた世界初の技術

RC-0工法と在来工法を比較した場合、工程の差が歴然です。在来工法では型枠工事→コンクリ―ト打設工事→型枠解体工事→断熱工事→内装下地工事が必要になりますが、RC-0では型枠工事の後にコンクリート打設を行うことで構造体が完成します。 在来工法は構造体を作るために型枠を組み立て、型枠を壊すという無駄を繰り返します。例えば4階建てのコンクリート住宅なら6回型枠を組み立て、6回型枠を壊す合計12回の作業となり、その作業1回につき専門工が必要です。
一方RC-0工法は5回ゼロボードを組み立てると、4階建ての住宅を作ることができ、型枠の解体は不要で作業回数は半減、専門工も不要でさらには構造体、断熱、外装、内装下地、一部防水の工事までもが同時に完了します。 「住宅を安く作るには工場で量産すればいい!」これは安易な考えですが間違いない事実です。ですが住宅1棟を工場で生産して現場へ運ぶことはできません。 ではどうするか?「現場を工場にする」RC-0は製造業の考えを取り入れた世界初の技術です。

現場を工場化することで高精度化と大幅な人件費の削減

圧倒的な技術革新で鉄筋コンクリート建築を大きく変える

システム化された専用資材

RC-0の専用資材は組み立てやすく誰でもシステムをすぐ理解できるように“少ないパーツの種類” で、様々な機能や働きをするように共通した部材で構成されています。 初めての人でもわかり易く、使用する部位にミスなく組み立てができるように作られています。 そして設計段階で正確な資材の積算が可能であり余計な材料を発注し、現場へ運搬と言ったことがないため建築現場には資材置き場が不要となります。 さらに資材のほとんどが構造体となるためコンクリート打設後の解体資材の保管場所も用意する必要ありません。 専用資材のすべては特許取得済みの製品となっているため他社ではマネできない差別化された工法と言えます。

優れた施工性

システム型枠の組み立ては、ゼロボードと呼ばれる高強度セメント板6mmにXPS断熱材54mmを貼り合わせた複合板を100分の1ミリの精度を持つ高強度FRP製のバタ材を使い、型枠とします。 組み立ては全くの素人や女性でも行うことができ、狂いのない構造体や開口部を簡単に施工することができます。 ゼロボードは「断熱材」「型枠材」「内装下地材」の3つの働きを持ち、一度に3つの作業を完了することができるため大幅な工程の省力化につながります。 またセパレーターや金物類なども省力化パーツ化されており、作業性は従来のRC建築に比べて非常に優れています。

システム化された専用資材を使うことで施工手順を大きく変えずに「両断熱工法」「外断熱工法」「内断熱工法」を施工することができます。 そのため一棟の建物のなかで居住空間を両断熱として、車庫部分は外断熱工法にするなど、ハイブリットとすることができ、高性能かつ低コストが実現できます。 RC-0システムと使うことで得られる効果は、エンドユーザーに木造並みの価格で、鉄筋コンクリート住宅を提供できること、さらにこれまでのRC構造の建物よりも、高性能化、高耐火、高耐震化を図れることです。 RC構造がデメリットとしてきた小型の住宅や狭小地マンションなどの施工に優れたコストパフォーマンスを発揮し、これまで高級、高額のイメージがあった鉄筋コンクリート建物価格を大きくひき下げたました。

両断熱工法

構造体のコンクリートを蓄熱体と考え、さらに蓄熱体を高断熱材ですっぽり覆うことで1年中温度変化のない住環境が可能となります。 200t以上の膨大な蓄熱体と高断熱性が一体となることで室内温度の安定を生み出し省エネ性能、無結露構造、ヒートショックのない建物が実現可能です。

外断熱工法、内断熱工法

屋外側にゼロボードを使い、室内側に高強度セメント板を使うことで外断熱構造体を作ることができます。また、断熱材を室内側に使用することで内断熱工法になります。

無断熱工法

両側に高強度セメント板を使うことで外構や車庫部分の無断熱構造体を作ることができます。

【RC-0完全解説】 
RC-0のヒミツをわかりやすく解説